2016年2月10日放送のNHKテレビ番組「クローズアップ現代」で、施術による被害について放送されていました。
テレビでは、2つの事例が紹介されていました。
1つの事例は、体をもみほぐすリラクゼーションの施術事故です。
もみほぐしで、内出血を起こし、全治1ヶ月を怪我を負ったという内容です。
http://www.nhk.or.jp/gendai/articles/3768/index.html
体重をかけて行うもみほぐしは、完全に違法です。
そもそも、マッサージができるのは、医師とあん摩マッサージ指圧師という国家資格を持った方だけです。
最近、もみほぐしとか、クイックマッサージとかといった広告や看板を見かけますが、そこで働いている方のほとんどは、長くても数ヶ月程度、短いと数週間の練習をして、現場に出ている素人に近い方たちです。
だから、肋骨骨折といった事故も起きています。
もう1つの事例は、整骨院で、首をボキッとやる矯正をやられて、その晩から、全身に痛みとしびれが出てしまったという内容です。
脊髄損傷で、手術しても変わらず、苦痛で寝ることもできず、仕事も失ってしまったという悲惨な状況です。
そもそも、接骨院や整骨院で働く国家資格である柔道整復師は、骨折・脱臼・打撲・捻挫の急性・亜急性を扱う技術であって、肩こり・腰痛といった慢性的なものを扱う技術ではありません。
だから、肩こり・腰痛といった慢性的なものには、保険が使えません。
でも、病名を変えるなどして、不正請求しているところが多いため、ほとんどの方が、肩こり・腰痛も扱えるんだと勘違いされています。
正しく、肩こり・腰痛を扱っている柔道整復師は、民間療法である整体やカイロプラクティックを学ばれて、自費負担で施術を行っています。
したがって、慢性的なものを扱う上では、国家資格を持っている柔道整復師と民間資格の整体師・カイロプラクターの差は、個人個人の技量の差しかありません。
今回の場合、カイロプラクターの技術の一つである首を急に回旋させて骨格矯正する技術を使ったわけですが、これは、禁止されている技です。
でも、いまだになくなりません。
「豊川 整体」で検索して、トップで出てくるところも、毎回、頚椎をボキッとやっています。
その一つは、自分は大丈夫という施術者側に、勝手な思い込みがあるからだと思います。
もう一つは、あちらこちらで、その手のセミナーが開催され続けているからです。
最近見つけたものは、「進行性のガン以外をすべて根chiさせる」という触れ込みで、人を集めていました。
自分も凄いと思って、調べてみると、ボキッとやる矯正でした。
さらに調べてみると、その施術を受けた方が、
http://blog.goo.ne.jp/mysweetdaddy
裁判を起こしていました。
ここでは、もみほぐしもしませんし、ボキッとする矯正も行いません。
でも、それ以上の対応できているのだから、それをする必要はないと思います。
いずれにしても、ホームページにしろ看板にしろ広告にしろ、それが派手なところには、外見でごまかそうとしているので、近づかないことが一番です。