ぎっくり腰
ぎっくり腰とは
一般に、重い物を持ち上げようとした時や、くしゃみなど急な身体の動きによって起こる、突然の腰の痛みを総称して、ぎっくり腰と言います。
障害を起きる場所は、腰椎や仙腸関節(仙骨と腸骨をつなぐ関節)の靭帯、腰周辺の筋肉や筋膜、腰椎の椎間板など、様々です。
重い物を運ぶ仕事をする人や中年以降の方に多く発生すると言われますが、最近は、10代、20代でぎっくり腰になる方も増えてきました。
ぎっくり腰の原因
一言にぎっくり腰と言っても、その原因は様々です。
肉離れのように筋肉や筋膜が損傷する場合、腰椎椎間板ヘルニアを起こす場合、腰椎部の捻挫により靭帯を傷める場合、仙腸関節部の靭帯を傷める場合などです。
肉体疲労や運動不足、睡眠不足、精神的なストレスなどで、筋肉が硬直した状態で、起こりやすくなります。
たとえば、パソコンの入力作業など同じ姿勢を続けた場合、同じ筋肉を使っていることになり、特定の筋肉が疲労し、筋肉が緊張状態になります。
身体のゆがみがある場合も、筋肉が硬くなり、起こりやすくなります。
現代人の足の使い方、生活習慣から、足部がゆがみ、その影響が腰にまで到達する場合があります。
また、手を良く使う仕事をされる方は、手・腕から、筋肉の緊張が連動し、腰に影響する場合もあります。
いずれにしても、重い物を持ち上げるなど腰に大きな負担をかけたとかは引き金に過ぎず、根本原因は、本人の間違った生活習慣にあり、それによってからだにダメージが蓄積されていって、何かの拍子にぎっくり腰という形で出てきます。
下記に、実際の検査結果をご紹介します。
写真内で、青のボールペンで書かれた部分が、痛みなどがある所です。
写真内で、赤の色エンピツで塗られたところが、ここで見つけた、本人は知らない隠れたダメージ(結合組織の異常のみ記載)です。
20代、男性。
昨日の朝、子供を抱っこして、ぎっくり腰になった。
2年前にも、ぎっくり腰をやっている。
30代、男性。
物を取ろうとして、腰がグキッとなった。
40代、女性。
4日前に、ぎっくり腰。
整形外科に行った後、3日間寝て、安静にしていた。
以前から、夜中に目が覚め、熟睡できない。
痛みは、腰にあります。
しかし、ここで調べると、股関節の前側や後側、太もも、すね、足の甲などに、隠れたダメージがあります。
つまり、まず初めに足先が歪み、その歪みが上へと伝わり、その間の組織にダメージを与えていることがわかります。
したがって、腰周辺をいくら施術しても、再発を食い止めることはできません。
それから、検査で調べている異常は、結合組織(筋膜・骨膜・腱・靭帯ほか)ですので、筋肉をどんなに緩めても、この異常はなくなりません。
つまり、離れたところに異常があることがわかっても、結合組織の異常に対応できる整体法がないと、ダメです。
からだに付いた悪い癖を整体で対処し、これ以上、悪い癖を付けないために、自分自身で生活習慣を変えることが大切です。
対処方法
ぎっくり腰になった直後は、数日間、お仕事を休んで安静にするのが良いのですが、休めない方もおられるでしょうし、早く痛みから解放されたい方もおられるでしょう。
そういう場合に、整体をご利用ください。
ぎっくり腰の場合、3日連続、あるいは1日おき3回の施術をお勧めします。
原因に応じて、整体をして、自然治癒を促進させます。
ぎっくり腰は激痛を伴うことより、筋肉が強く緊張し、血行不良を起こしています。
血行不良を起こしたままですと、組織の修復に必要なものが患部に届かず、時間がかかります。
したがって、まず、筋肉の緊張を解いていきます。
そのあと、身体のゆがみを直していきます。
それだけでも整体後、一晩寝て起きた後に、痛みが激減している場合が多いです。
ただ、根本原因は、ご本人の生活習慣にあるため、それを直さないと再発する危険があります。
つまり、痛みがなくなったら安心というわけではないということです。
よく、ぎっくり腰を一度やると癖になるという言いますが、正確には、悪い癖がついているからぎっくり腰になるのです。
本人の間違った生活習慣により、カラダにダメージが蓄積して、何らかのきっかけでぎっくり腰を引き起こしています。
身体に染みついた悪い癖を矯正するのが、整体のもう一つの重要な目的です。
足部に異常が見られる場合は、足の指を、指として使う習慣を身につけてもらいます。
それ以外でも、悪い生活習慣がある場合もありますが、各人違うため特定は難しく、月1回程度、定期的に整体を受けて、再発を防止しする方が簡単です。
ぎっくり腰の予防
筋肉疲労があると、筋肉は収縮しますので、疲労を取っておくことが大切です。
十分な睡眠や整体等により、疲労を残さないようにしましょう。
普段から、軽い運動やストレッチをしておくことは、予防になります。
重い物を持ち上げる場合は、腰を丸めて持ち上げず、出来るだけ体幹に近い位置で、腰の前湾を維持したまま、持ち上げます。
前屈みの姿勢で、ぎっくり腰を起こしやすい人は、曲げ方を気を付けると予防できます。
通常は、腰を丸めて上体を前に曲げますが、骨盤から上はそのままで、股関節から前に倒すようにします。
具体的には、お尻を後ろに突き出して、胸を軽く張る姿勢になります。
こうすると、腰の状態は、直立した状態と同じで、股関節から前に倒れている状態なので、腰への負担が軽減されます。
こうして、顔を洗ったりすると良いでしょう。
でも、根本原因は、足先からの歪みの場合が多いので、それをきちんと直すことが重要です。
<h3">ぎっくり腰の施術例