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不眠症
状態
- 寝つきが悪く、なかなか眠れない。
- 夜中、何度も目が覚める。
- 一度目が覚めると、再度眠ることが出来ない。
- 睡眠時間を確保しているが、眠りが浅く、寝た感じがしない。
- 早朝に目が覚める。
原因
- パーキンソン病、むずむず脚症候群、睡眠時無呼吸症候群、うつ病、統合失調症などの疾患
- 気温や湿度、騒音、生活リズムなど、生活環境の問題
- 精神的ストレス
- カフェイン、アルコール、薬などの問題
- 敷布団やマットレス、枕などの寝具が自分に合っていない
- 頭部に受けた軽い衝撃から、慢性硬膜下血腫による出血により脳が圧迫されている
この場合は、左右どちらかの皮膚感覚が鈍くなったりします。
以上のように、原因は、ひとつだけとは限りません。
対処方法
薬に頼るのは、アクセルペダルを踏んでいる状態で、ブレーキペダルを踏むようなもので、不自然な状態です。
整体では、アクセルペダルを戻す操作、つまり、脳を静める施術を行います。
パーキンソン病のようなひどい不眠状態の方ですら、施術中に、いびきをかいて寝始めます。
整体以外に、不眠となる原因となる生活習慣も変えないといけません。
生活リズムの修正
生活リズムが崩れていては、根本的な解決にはなりません。
生活リズムの整えるのであれば、遺伝子の働きを考慮する必要があります。
大切なのは、睡眠時間より、目を覚ます時間のほうです。
適切な睡眠時間は、各自の時計遺伝子により、6時間で済む人もいれば、8時間必要な人もいます。
一番大切なのは、「毎朝、同じ時間に起きる」ことです。
休日に寝溜めするという方法では、実生活と体内時計に差が生じて、逆に体のリズムを崩します。
体内時計は、明かりでリセットされますので、朝の光り(間接的な光でOK)で目が醒めるようにすることをお勧めします。
寝る前に、パソコンやスマホの画面を長時間見るのは、寝付きを悪くする原因となりますので、やめたほうが良いです。
夕方に運動するのもお勧めです。
午後4時~6時ぐらいに、運動すると、メラトニンの分泌が促されますので、睡眠には効果的です。
心配ならば、毎日の睡眠を2週間程度記録することをお勧めします。
寝床に入ってから、起きていた時間、うとうとした時間、眠れたと感じた時間の3種類を毎日記録します。
すると、眠れている時間がわかりますので、それに30分足した時間を寝床にいる時間に設定し、起きたい時刻から逆算して、寝床に入る時刻を決めます。
寝床の修正
敷布団やマットレスが硬すぎて、腰周りが浮いてしまう場合(定規を差し込んでみて、身体に当たらない場合)は、バスタオルを四つ折にして、敷布団やマットレスの下やシーツの下に入れて、隙間を埋めます。
逆に、敷布団やマットレスが柔らかすぎて、腰周りが圧迫されてしまう場合(定規が差し込めない場合)は、バスタオルを二つ折りで2枚重ね、お尻から背中にかけて敷きます。
睡眠の質の修正
眠りが浅く、寝た感じがしない方に関しては、寝床で眠れないということを繰り返して、脳が寝床では眠れないということを学習してしまっている可能性があります。
寝床に入って眠れないときは、寝床から一旦出て、さらにそこから離れ、眠くなったら寝床に入るようにします。
大切なことは、睡眠時間ではなく、睡眠の深さ、つまり、睡眠の質です。
特に重要な睡眠は、入眠から90分間です。
この間、しっかり眠れていれば、後は、何度も目が覚めても心配は要りません。
身体の緊張の緩和
眠れない人は、無意識の身体に力が入っている人が多いです。
ここに来られる方も、施術しようと私が足を持ち上げると、自ら足を空中に持ち上げた状態を維持したり、私が腕を持ち上げると、自ら腕を空中に持ち上げた状態を維持したりします。
そこで、「腕の力、抜けますか?」と尋ねると、腕を自ら腕を持ち上げたまま、「抜いています」と答えたり、「抜き方がわかりません」と答えたりされます。
つまり、無意識に身体に力が入ってしまって、意識しても抜けない状態になってしまっているわけです。
整体に通うことによって、力が抜けると身体が楽になるという状態を、繰り返し身体に教えることによって、ある時、一気に力が抜けるようになります。
軽度の緊張であれば、自分で抜くこともできます。
自分で抜くには、筋弛緩法といって、筋肉に力を入れて緊張させた後に、一気に力を抜くということを繰り返します。
やり方は、椅子に座った状態で、背筋を伸ばし、握りこぶしを握り、脇を締め、腕を胸に押し付けながら、肩を上げ、5秒間全身に力を入れます。
5秒経ったら、一気にダラっと力を抜き、20秒ほどゆるめます。
これを数回繰り返します。
入浴方法の修正
夏になると、シャワーで済ましている方が多くなりますが、湯船に浸からない方は皆さん、身体の緊張が強いです。
ぬるめのお湯に、ゆっくり浸かり、身体の深部体温を上げておくと、深部体温の低下とともに、眠りにつきやすくなります。
枕の高さの調整
正常な状態ならば、一晩で、20~30回寝返りをして、骨や筋肉の負担を分散させ、血液やリンパ液の循環を良くします。
寝返りがしにくいと、体の力を入れて寝返りしようとするので、途中で目が覚めてしまいます。
呼吸が楽で、寝返りが楽なのが、理想の枕の高さです。
例えば、枕の高さが高いと、腰椎のカーブが急になり、寝ている間に腰痛を起こします。
枕の高さの目安は、第7頚椎と首のカーブの一番深い所の距離です。
横向きのなった時、顔の中央のライン(鼻や口)が水平になるように、フェイスタオルを折り曲げて、両側に入れて、高さを調整してください。
足枕など、寝返りを阻害するものは避けてください。
柔らかすぎる枕も、グラグラして、首には負担となります。
施術例