整体師になりたいと思っているという方から、「整体を教えないのですか?」と尋ねられましたが、それは考えていません。
教える側になった途端、自分も同じことをする危険性を感じるからです。
それは、
整体を教えている所では、仮説が真実として教えられていることがあります。
これが民間療法の怖い所でもあります。
現在、特殊な検査法を用いて、いろいろな原因や過程を突き止めることが出来るようになったおかげで、今まで教えられていたことに間違いがあったことに気付くことがあります。
一般的に、仮説を立て、施術して、痛みがなくなったから、それは真実であるという論理で、指導が行われています。
しかし、施術が仮説とは違う所に作用して、結果、痛みがなくなったというケースがいくつか見受けられます。
「痛みがなくなったんだから、結果オーライでしょ」と言われるかもしれませんが、それでは、理論が間違っているので応用が利かず、その場しのぎの技がたくさんできることを意味します。
仮説をあたかも真実のように伝えるのは、間違っていると考えます。
特に、検査法がほとんどのない療法の場合、教えられた多くは仮説であるということは肝に命じる必要があります。
でも、自分が教える立場になったとき、果たして、きっちりと仮説と真実とを分けていられるか自信がありません。