自分には、後悔している施術が2つあります。
いずれも開業から半年ぐらいまでの間の出来事で、当時使っていたのは、揺らしたりしながら、筋肉をゆるめ、歪みをなくす整体法でした。
厳しい修業時代を経ての開業で、ほとんどその場で痛みを解消できていたので、かなり調子に乗っていました。
【1つは、血小板減少性紫斑病の方への施術】
血小板減少性紫斑病に対して知識も経験もないため、すぐに師匠に電話して相談したところ、アレルギー性紫斑病と同じ施術でよいと教えて頂いて、施術を続けました。
でも、一向に変わりません。
そこで、全国の同じ施術法の先生方のホームページやブログを片っ端から調べました。
アレルギー性紫斑病の施術はたくさん出てくるものの、血小板減少性紫斑病については、0件。
ここでやっと、施術した人もおらず、師匠も適当な回答で、このやり方ではダメなんだと気付きました。
たしかに、今から考えると、内臓のアプローチもろくにできていませんし。
【もう1つは、重い腰痛(椎間板ヘルニア)の患者さんへの施術】
当時使っていた整体は、とにかくその場の痛みを取るというものでした。
10年以上経った今では、そういう整体院ばかりになりましたが・・・
重症だったので、さすがに一回では無理でしたが、何度か施術して、だいぶ楽な状態になりました。
基本的に、筋肉を緩めて、骨格矯正する施術なので、痛みがなくなったら、本当に大丈夫なのか?という不安感はありました。
仕事復帰したところ、激痛が出てしまい動けない状態に・・・その後、救急車で運ばれることに。
似たようなものに、古くから伝えられている活法という整体術がありますが、これは、戦場で動けなくなった時、その場に留まっていたら命はないので、痛みをなくして動けるようにする技術です。
これも同様で、ここは戦場ではありませんので、痛みがなければ動いてしまいます。
それって、正しいことなのか?と思いました。
たしかに、施術者は、患者さんから凄いと褒め称えられ、整体院には、人が集まるようになりますが・・・
【開業1年半後には】
受講料だけで、150万円以上かかった施術法を捨てました。
そして、現在に近い施術法に全面的に切り替えました。
【今は】
カラダのどんな組織にもアプローチできる技術を使うようになり、自然治癒力を本当に考えるようになりました。
ポイントは、自然治癒力を発動させるキッカケを作ること。
そうしたら、そのシステムに極力介入しないで、自然治癒力の邪魔をしないこと。
こうして、反省を踏まえて進化しています。
でも、世の中には反省せずに突き進む方もいます。
蒲郡のとある整体院では、エネルギー的な介入をする施術で、体を壊された犠牲者が出て、同業者から、「人体実験するな!」と注意されてもスルー。
最近、そこで被害に遭った方の施術をしましたが、東京や大阪に施術に行っている自慢話や、さらに、私だけしか出来ない・世界でここだけとか言っているようで、まったく懲りていないようです。